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October 10 2008

こんにちは、工房の田尻と申します。私は、採寸や木型作製、底付けなどを担当しています。

 さて、ビスポークというとなんだか取っ付きにくいイメージをお持ちの方も多いと思います。既製靴に比べて、価格は高いし、時間もかかる。その上、出来上がりの靴がどんなものになるか不安・・・など。私は今までお客様とお話をしてきて、皆さん、多かれ少なかれこのような不安をお持ちなんだなぁ と感じておりました。そのようなお客様に対して、靴づくりの工程や出来上がる前に仮縫いをして靴のバランスを確認することが出来る等色々なご説明をしているのですが、最後に既製靴との明確な違いをお話しするようにしています。

それは『自分専用の木型「マイラスト」を持つ』ということです。皆様良くご存知だとは思いますが、靴をつくる際に木型という人間の骨格にあたるものが必要になります。ですから、既製靴というのは、メーカーが数ある木型の中から靴の完成イメージに合うものを選んで作った工業製品と言えると思います。




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 消費者は、その中から一番自分の足に合った靴を選ぶということになる訳です。足にぴったり合う人であれば全く問題ありませんが、少なからず足を靴に合わせなければいけない箇所がおありの方が多いのではないでしょうか。

そのような不満をお持ちの方のために"自分専用の木型を持つ"意義があります。ビスポークでは、靴に対して、より能動的に自分の求めるフィッティングを作り手と話し合いながら探求していくことができるのです。ビスポークが1足目より2足目、2足目より3足目と言われるのはその為なのです。お客様と職人の息が合う事によって、より完成度が高まっていくということですね。

歴史上、靴は、「足を保護する」という一番の機能を持って、「履き物」として登場しました。そして、その機能以外にも、階級社会のひとつのアイコンとして、位置付けられることもありました。しかし、既成靴が充実している現在の環境において、注文靴の位置付けは、ご自分の意思で自由に選択できる一つになったと言えると思います。そのような意味では、注文靴は意外と身近な距離にあるのかもしれません。

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