先週レポートを書いていて思いついたことがありましたので、2週連続となりますが、コードバンのお手入れについてお話しいたします。


 「コードバン」という素材作りには二つの仕上げ方法があります。『水染め』と『シンナメシ』です。前者は染料で仕上げたもの。後者は染色後に顔料で表面を加工し、均一性を保ったものです。どちらも牛革にはない独特の光沢感やシワの入り方が特徴です。


『水染め』に関しては発色が良く、経年変化を楽しめる素材ということもあり、私も好きな素材です。しかし物事には、メリットとデメリットが必ずあるものです。その両方を知っておくのも靴を大切に履き続ける秘訣ではないでしょうか。


 

『水染め』コードバンは染料仕上げなので、奥深い色合いが生まれます。ただ、直射日光などで変色・退色したり、水に弱いといえます。水に濡れたり、雨に降られるとどうなるのか?Before&Afterでご紹介してみましょう。


『水染め』コードバンの場合、雨に降られると画像のような水ぶくれ跡が残ってしまい、光沢も落ちてしまいます。もともと繊維密度の高い面を削り出した素材なだけに履きシワのところは若干、毛羽立ち(繊維が開く)が見えます。



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これは私の靴ですが、雨の日に履いてこうなりました。同じような経験をされたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。これはコードバンを履く上で必ず訪れる難所と言えます。そこで先週お伝えいたしましたメンテナンスを施すと、初めの画像のように奥深い色合いを取り戻すことができるのです。


ここで注意ですが、コードバンのメンテナンスでは、好みが二手に分かれると思います。しっとり派とつやつや派です。しっとり派にはこのメンテナンスは無縁なのでお気をつけ下さい。


しかしながらコードバンの専用クリームはブラック、バーガンディ、ニュートラルと定番色しかご用意がありません。おそらく、どこのメーカーもこの3色しか取り扱いがないと思います。


経年変化を楽しむのであれば、ニュートラルのみをお使いになるのが無難かと思いますが、色を持続させるのならば少量の油性クリームで補色させるのも良いと思います。油性クリームであればほとんどの色が手に入るでしょう。


『シンナメシ』は顔料仕上げになりますので、雨に強いとは言えませんが、跡が残るようなことはあまりないでしょう。個人的な話しになりますが、専用クリームを塗った後、乾燥時間を置いてから、乾いた布や化繊質のもので磨きを掛けます。特に根拠はありません。水染めとの違いは水分を含んだ時に油分を補うパターンとそうではないパターンがあるということです。


ちなみに水染めコードバンには様々な色があり、REGAL TOKYOのBOS(パターンオーダー)では『ブラック』、『カーキ』、『タン』、『ネイビー』、『ワイン』の5色。フルオーダーではさらに、『藍染』、『柿渋染め』、『茜染め』、『ナチュラル』の4色があり、計9色のコードバンのうちからお選びいただけます。どれも顔料を一切使用していない純染料仕上げです。非常に高度な技術が必要とされていますので、枚数も数多くはありません。店頭にサンプルがありますので、ご興味のある方は是非見に来ていただければ と思います。

なお、BOSではシンナメシのコードバンも『ブラック』、『ダークブラウン』で展開しておりますので、水染めとの風合いの違いをお楽しみいただけます。


とりあえずコードバンのお話しはたっぷりさせていただきましたので、次回は違うことをお話しいたします。お楽しみに!

 

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