こんにちは、REGAL TOKYOの斉藤です。

今週は前回に引き続き2009年秋工房職人の九分仕立てオーダーフェアで注文した靴を履いてみた感想です。 


 実は九分仕立ての靴は今までにも、内羽根、外羽根、モンクストラップと全て既製品で試していたのですが、なにしろ典型的な旧人類の足を持つ自分にとっては、いかんせんウィズの寸法が絶対的に不足しており、かなり無理をしながら履いていたのです。 自分の場合、標準的な足に比べて特に足幅が大きく、既製靴を履く時にいつも問題になるのが、第5趾(小指)外側の圧迫感なのです。 そこで、今回オーダーした靴は担当職人の田尻氏に外側ボールジョイントに肉を盛ることをお願いしたのですが、ペドカルテ(足の外形線や各部の採寸数値が記入されたもの)を作成してもらい、さらに以前から履いていた既製品の九分仕立てをチェックしてもらったところ、内側ボールジョイントにも少し肉を足した方が良いということなので、大幅に木型を調整することになりました。 さらに、土踏まずの縦アーチ支持を強化するため、ビスポークシューズにも用いられる手法を試みてみました。 その方法とは木型はいじらないのですが、中底のウエスト部分を既製品の九分仕立てより太くするというもので、結果として中底面が縦アーチ形状に合わせて盛り上がるというものなのです。 


 そしてその結果はというと・・・。 今まで問題だった小指側の圧迫がうそのように無くなり、それでいて九分仕立て特有のカウンターのホールド感はそのままという、何と言うか理想的なフィッティングになりました。 更に1日履いていると、夜になって初めて実感するのですが、土踏まずのサポートが非常によく効いているのです。 これはやはり中底面の踏まず部分に凹凸を持たせたことが効いているようです。 一見地味なディテールですが、手で釣り込まれたビスポークや九分仕立てならではの技巧なのです。 



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    ところで、今回は素材をつま先とカウンターに黒のボックスカーフ、羽根にはネイビースウェードを使用してみたのですが、はたして普段の着こなしではどうコーディネイトするのか?という疑問が持ち上がってきました。 靴というのは難しいもので、単体で見ていると良いものでも、実際にコーディネイトしてみると使いづらいということもあります。 そこでまず、靴に使われている2色の色、黒とネイビーを拾う形で、ネイビーのジャケットとチャコールグレーのパンツという着こなしで合わせてみました。 うん、これは予想通りしっくりはまりました。 チャコールグレーのスーツでもVゾーンに紺系の色味を持ってくると良さそうですし、ネイビーのスーツでも問題なさそうですね。 これは意外と使えるんじゃないか?と気をよくしている今日この頃。 これから春の着こなしは何に合わせようかなどと考えるのも楽しいですよね。 デザイナーが考え抜いた既製靴は完成度が高く非常に使いやすいのですが、自分のセンスを頼りに作り上げていくオーダーには、完成するまで不安と期待が入り混じった「待つ」という楽しみがあります。 こういう楽しい時間を持つことができるのもオーダーをすることの楽しみなのかなと改めて気付かされた、今回の九分仕立てパターンオーダーでした。

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