革の変化を楽しむ

October 26 2010

こんにちは、工房の田尻です。10月8日()~17(日)で開催したビスポークシューズ受注会では、おかげさまで色々な方とお会いすることが出来ました。先日のブログでも取り上げたホーウィン社のコードヴァンで作ったビスポークサンプルも好評で、ご注文を頂くことができました。誠にありがとうございます!また、以前の4丁目のお店でお会いしていたお客様と再会することができたことも大変嬉しかったです。

写真は前回の九分仕立てパターンオーダー受注会で、イルチア社のRADICA CALFを使ってストレートチップをお作りしたN様が、経過を見せに来て下さった時のものです。お渡し時よりもより革が馴染んでいて、またお手入れもしっかりされて、とてもお似合いでした!ちなみにN様がお持ちの鞄、とても雰囲気が出ていますが、元々赤色だったそうです。経年変化でタンニンの地の色になったそうです。やはりお手入れをしっかりされていて、とても革が喜んでいるように見えました。

革の経年変化を楽しんでいくことで、そのものに愛着が湧いていくというのは、とてもラグジュアリーな体験ではないでしょうか・・・。

そんなN様の素敵な時間を共有できる靴を、これからも作り続けていくことが出来たら、職人としてはとても嬉しいことです。

こんにちは、「REGAL WOMEN銀座店」の斉藤です。

   8月も半ばを過ぎ、あと少しでしのぎやすい季節になりますね。さて今週も春の「工房九分仕立て受注会」のオーダー作品をご紹介いたします。


  まず1足目は東京都にお住まいのS様の外羽根プレーントゥです。 こちらの作品の特徴はなんと言っても素材に使われたイタリー イルチア社のラディカカーフです。2アイレットのシンプルなデザインだけに、素材のムラ感がいっそう引き立ちますね。つま先には既製品と異なり、控えめなメダリオンがアクセントとして加えられています。ただ、このお客様の場合、木型の調整量が多かったものですから、お渡しの際に若干のゆとりを感じられました。そこで担当職人が、必要と思われる箇所にパッドを付けたガイドレザーという、ごく薄い革を1枚敷き、後日フィッティングしたところ、今度は大成功。無事お渡しが出来ました。予測はされていたものの、ビスポークと異なり、仮縫いが無いこと、また木型の不要と思われるところを削ることができないことから、お渡し時に若干の調整が必要になるケースもあります。でも、そのために職人立会いのもとでお渡しを行ない、ご納得いただけるまで調整を致しますので、どうぞご安心ください。



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   さて、2足目は今までにも九分仕立ての靴だけでなく、「Built to Order System」やビスポークまでご注文いただいている東京都のS様ご注文の内羽根ストレートチップです。こちらもイルチア社のラディカカーフですが、色が黒ということもあり、非常に落ち着いた印象です。 当日は200双という非常に番手の高い糸を使用したブロードクロスのオーダーシャツを受け取った帰りとのことでしたが、そんなシャツに合わせていただければ、すごくドレッシーな雰囲気だろうなと想像できます。ちなみにこの靴、S様のご要望でヒールのアゴ部分(靴の前から見た断面)内側の角を落としてあります。この角で反対側の靴を傷つけないための配慮ですが、こういったイレギュラーなご要望にも応えられるのが九分仕立ての良さでもあるのです(場合によってはご要望にお答えできない場合もございます。そのときはごめんなさい) 


 4回に亘って九分仕立てのオーダー作品をご紹介してもいりましたが、いかがでしたでしょうか?これらの作品を見て、気になった方はお気軽に当店までお越しください。いつでも既製品の九分仕立てはご用意してありますから、ぜひその「魅惑のフィッティング」をお試しください。

こんにちは、「REGAL WOMEN銀座店」の斉藤です。

  早いもので世間はお盆休みですね。 しかし当店はお盆休みも関係なく営業しておりますから、このお休みを利用して銀座へいらっしゃったら、ぜひ「REGAL WOMEN銀座店」を覗いてみてください。ちなみに場所がちょっとわかりにくいですから、見つからなかったら気軽にお電話してくださいね。 さて、今週も春の「工房九分仕立て受注会」の作品紹介です。 



    まず1足目は神奈川県のI様。こちらの作品は今回、限定デザインとして初お目見えの「ダブルモンクストラップシューズ」です。ちなみにこのダブルモンクストラップシューズ、スタッフ間での人気投票により、めでたく今年の限定デザインとなったものなのです。選考に漏れた中にもなかなか魅力的なものがあったのですが(サイドエラスティックシューズなんかもありました)、お客様からのリクエスト次第では次回以降の受注会で復活するかもしれません。素材はイタリー イルチア社のラディカカーフの茶色ですから、なんとも色気のあるイタリア靴のような雰囲気になっていると思うのですが、いかがでしょうか? I様はこの靴の履き心地をたいそう気に入られ、特にカカトのホールド感に感動されたようです。あんまり良かったものですから、お渡し当日に既製の九分仕立て(外羽根2アイレット)を追加で買っていかれたほどでした。



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 そして2足目は広島からいらっしゃったN様の作品です。N様は今までに何足も「Built to Order System」にて靴をご注文いただいていますから、今回はビスポークでしか使用していないフランス コスティル社のスターボクサールをご選択です。仕上げはご本人様がいろいろ楽しんでみたいということでしたので、この写真を撮影した時点ではわりとあっさりした感じですね。でもこういう素材は時間をかけてゆっくりとエイジングしていくと非常に良い風合いになるのです。ちなみにこの色(バーガンディー)はスタッフ内でも人気が高く、同素材でオーダーしたスタッフも2名おり、それぞれが自分色にエイジングしています。


 ところで、以前にご紹介した「All about」のライター、飯野 高広氏の著書「紳士靴を嗜む」が靴好きの方たちの間で評判のようです。お近くの書店では見つからなかったという方には、当店でも販売用に若干の冊数ではございますが、ご用意がありますので、ぜひご一読ください。

こんにちは、「REGAL WOMEN銀座店」の斎藤です。先週は1回お休みをいただきましたが、今週はまた「工房九分仕立て受注会」のオーダー作品からのご紹介です。


 まず、1足目は東京都にお住まいのN様の作品です。 こちらのお客様は、昨年秋の受注会で九分仕立てをご注文いただき、それが非常に良かったことから、今回2足目のオーダーをいただきました。こだわりのポイントは、やはりイタリー イルチア社のラディカカーフです。このラディカカーフの質感を生かすために、デザインはあえてシンプルなストレートチップにとどめています。受け取り当日にお召しのベージュ系パンツに、ムラ感のあるラディカカーフのオレンジがかった茶色が良く合っていました。ご本人様ももっぱら休日のカジュアルで合わせたいとおっしゃっていましたが、この九分仕立てのシャープな木型でも、明るい色の革をチョイスすることで、ぐんとカジュアル使いしやすくなるという良い例です。


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  2足目は、神奈川県にお住まいのT様の作品ですが、こちらはうって変わって正統派ドレスシューズのたたずまいです。一見するとオーダー靴とは思えない、非常にオーセンティックな靴です。素材には堅実にウェンハイマー社のボックスカーフを使用し、底の仕上げも黒一色、まさに「カラス仕上げ」なのですが、こだわりのポイントはトゥキャップに施された親子穴とレースステイにさりげなく入った小さな穴飾りです。これらの穴飾りは既製靴と異なり、革の断面の色をそのまま残しています。そのため黒一色の中で穴飾りが白く浮き出てかすかな軽快感を感じさせています。


 今回ご紹介した2足は、偶然どちらもストレートチップだったのですが、一方はラテンな雰囲気さえ感じさせる享楽的な靴、そしてもう一方は英国紳士を思わせるストイックな靴と、甲革の選択でこれだけ違う靴ができあがるのかと驚かされた2足でした。

こんにちは、「REGAL WOMEN銀座店」の斎藤です。今回は、春に行われた「工房九分仕立て受注会」にてご注文いただいた靴が出来上がってまいりましたので、その中でも特に個性的な1足を、お客様のご了解が得られましたので、ご紹介したいと思います。


 東京都にお住まいのY様にご注文いただいたこの靴、素材は「Built to Order System」(以下、BOSと省略)にて、当店オリジナルの素材として人気の高いイタリー、GANGEの型押しクロコダイルです。この素材は型押しとはいえ、本物と見まごうほどの質感なために人気が高く、Y様も以前、BOSにて2足ご注文されています。 実はY様は足長に対して足囲が非常に小さく、要するに非常に細い足をしていらっしゃるのです。思い切り幅広の足をしている自分などからすれば、うらやましい限りなのですが、足の細い方には細い方なりのお悩みがあり、日本製の既製靴ではほとんど「フィット」を感じることができず、今まで無理をして小さめの靴を履いていらしたのです。そんな時、BOSに出会い、インソールなどで若干の調整は施したものの、なんとか「フィット」を感じて頂けたのですが、更なる履き心地を求めて、このたび「工房九分仕立て」にチャレンジして頂いたのです。



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  その結果はと言うと・・・、予想以上にピッタリでした!やはりこの九分仕立ての木型というのは足の細い方が履くと、本当に映えますね。 当日はジーンズでご来店だったのですが、型押しクロコダイルの素材感とシャープな木型の組み合わせは、まるでウエスタンブーツのようで、カジュアルな着こなしにも充分対応できそうです。 これ以上の説明は蛇足になりかねませんので、画像をとくとご覧下さい。


 とまあ、今回はここまでなのですが、来週以降、今年の受注会の目玉とも言える、あの「イルチア ラディカカーフ」を使用した作品をご紹介できると思います。どうぞご期待ください。

こんにちは、ビスポーク工房の田沼です。 前回の田尻に引き続き、「春のパターンオーダー会」にてご注文頂きました九分仕立ての作製進捗状況をレポートしたいと思います。


 今回は木型に幅などをプラスしたお客様が多かったのですが、無事に工場の底付け工程を経て工房に帰ってまいりました。


 パターンオーダー会にて受注した九分仕立ては、我々がご注文時に立会い、フィッティングなどで直接お客様とコミュニケーションをとらせていただきました。そのせいか、一足・一足、木型に革を貼り付けていく時も、「この靴はあのお客様だなぁ」とその時に交わした会話や足形などを思い出しながら作業を進めていきました。今回は「ダブルモンクストラップ」が期間限定デザインでしたが、このデザインは、木型と紙型がうまく合わないと「浮き」が出てしまったりします。「釣り込み」をする時にもいろいろと気を使いましたが、今回は上手くまとまったのではないでしょうか。この後、仕上げをしたり、中敷きを貼り付けたり、シューソックスを用意した後に納品させていただく運びとなります。


 この靴たちがお客様の下へと嫁いでいくのがとても楽しみです。オーダーをしていただいた皆様、間もなく完成ですので、もうチョッと首を長くして、楽しみに「出来上がりましたよ!」というご連絡をお待ち下さい。

こんにちは、工房の田尻です。

  おかげさまで4月末から5月上旬に行われた「工房九分仕立て」のPOフェアは、多くのご注文を頂く事ができました。本当にありがとうございます!


 そしてその靴の現在の状況は・・・


  上の画像のように、修正を終えた木型に、出来上がった製甲が釣り込まれるのを待っている状態です。今回、目玉のイルチアのラディカカーフでのオーダーは、黒5足、茶4足の合計で9足の受注を頂きました(写真のアッパー)。この後、これらの靴を釣り込んだのですが、革の厚みは薄いのですが表面にハリがあり、しっかりと形が形成されやすい感じがしました。「手釣り」にうってつけの革だと思います。


   この「九分仕立て」も、オーダー時にお会いした方が沢山いらっしゃるので、作業する時にはやはりお客様のお顔を思い出します。「よし、いい靴を作るぞっ」て感じになりますね。


また作業レポートをしたいと思います、お楽しみに!


実演やってます

May 07 2010

こんにちは、「REGAL WOMEN 銀座店」の斉藤です。

 先週の29日(祝・木)から始まりました「工房職人の九分仕立て受注会」ですが、予想以上の反響に驚いています。 正直言うと、こんな不景気なご時勢ですし、8万円以上もする靴をオーダーして下さる方がどれだけいるのか心配だったのですが、前回を上回る数のお客様にオーダーをいただいております。ご来店いただいた皆様、本当にありがとうございました。


 ところで、今回の受注会では木型の修正が可能ということもあり、お客様の足を計測するために、当の職人たちも受注会開催期間の土、日、祝日には店頭におります。とはいえ、一日中オーダーのお客様がいらっしゃる訳ではないので、手の空いた時間にはビスポークシューズの製作実演を行っています。 


 皆様、「靴づくりの現場」ってご覧になったことはありますか?「靴づくり」には色々なやり方がありますが、特にビスポークシューズの製作は本当に手仕事の連続なんですよ。また、靴づくりの材料って、本当に「原材料」という感じで、全く出来上がった靴の姿を想像させるものが無いのです。それが、職人たちの手により段々と靴の形になっていく様は感動的ですらあります。この実演で製作しているのはビスポークシューズですが、実は九分仕立ての靴もほとんど同じような工程で作られているのです。それをご覧いただければ、8万円以上という金額も決して「訳の無い」ものではないとご理解いただけるはずです。 


ゴールデンウィークで5連休を取られた方も多かったと思いますが、この実演は8日()と9日()もやっていますので、お時間がありましたら、是非「REGAL WOMEN 銀座店」の2Fにお立ち寄りください。普段は聞くことが出来ない「靴職人」のここだけの話を聞くことが出来るかもしれませんよ。

九分仕立てとは

April 30 2010

こんにちは、REGAL WOMEN 銀座店の斉藤です。

  今年も始まりました「工房職人の九分仕立て受注会」ですが、改めて「九分仕立て」とはなんぞや?という疑問にお答えしましょう。


 「九分仕立て」の靴を簡単に説明すると、「ビスポークシューズ」に採用されている「ハンドソーンウェルテッド製法」の後半に行なう「出し縫い」という作業を、手縫いでなく、専用の出し縫いミシンで縫っているものです。これが、「行程の約90%を手作業でつくる」事から「九分仕立て」といわれる由縁です。製法としては、REGALの紳士靴で一般的な「グッドイヤーウェルテッド製法」とビスポークシューズの「ハンドソーンウェルテッド製法」の間に位置するのですが、限りなく「ハンドソーンウェルテッド製法」寄りと言えます。


  また、実際、ビスポークシューズと共通の材料も多く、例えば足の裏が直接触れる「中底」というパーツでは、厚さが4.5mm~5.0mmほどもある牛革のものを使っていますし、その下の「中物」ではウールのフェルトを使うなどしています。さらに「九分仕立て」では地面に接する「本底」に厚さ4.5mmのベンズを使用するなど華奢な外観からは想像出来ないほど重厚なつくりになっているのです。


  しかし、重厚なつくりには意味があり、この「中底」「中物」「本底」という3層構造のおかげで、地面からの衝撃を適度に吸収し、足の裏の汗腺から分泌される汗を吸収、発散してくれます。さらに、履きこむことにより、中物のフェルトと厚い中底が足裏の凹凸になじみ、快適な履き心地を実現するのです。

前回、当店の既成靴の最高峰に位置づけられると申しましたのも、このような「つくり」と「素材」に裏付けられた靴だからなのです。

今回の受注会では、元々タイトな木型の既成靴ではあるものの、多少の調整によってより多くの方に「九分仕立て」ならではのフィット感を体感していただけるのではないかと楽しみにしています。 ちなみに、期間中の土日、祝日の13時~17時には職人が靴づくりの一端をお見せする為に滞在しますので、木型調整をご希望の方だけでなく、靴づくりに興味のある方も是非ご来店ください。ただ、職人のいる日にご都合がつかない場合はお気軽に相談してくださいね。お客様のご都合に合わせて来られないか職人にお願いしてみますから。


 オーダーに興味のある方もない方も、是非このゴールデンウィークに未体験の履き心地をお試しになってみて下さい。

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