こんにちは、工房の田尻です。
先日の「工房九分仕立てパターンオーダー会」にお越し頂きました皆様、ありがとうございました。少しお時間を頂きますが、しっかりと作りこんでいきますので、楽しみにお待ち頂けたらと思います。

さて、今回は、最近出来上がったビスポークシューズの中から2点ご紹介させて頂きます。
1足目は、M様にオーダーして頂いた水染めコードヴァンのワンピースシューズです。
この靴は、M様の2足目のオーダーになりますが、実は1足目も同じデザイン・素材(色は違います)なのです。


ワンピースは、ルックスもすっきりとしていてシンプルながらも存在感があるので、当工房でも人気デザインの一つです。甲革は、一枚でまとめていますので、コードヴァンだと1足作るのに2枚必要になります。ですから、この靴は、上等なワインを思わせる色合いだけでなく、ちょっと贅沢な1足と言えますね。


また、ワンピースは型紙で甲を立ち上げる為の"クセ取り"ができない為、製甲の段階で立ち上がりをつける為に、熱加工をして甲を立ち上がらせています。作り上げるのに苦労した一足ではありますが、色、木型のラインなど全体の雰囲気が上手くまとまった1足に仕上がったのではないかと思います。

 

 

 

2.jpg2足目は、フルブローグです。この靴をオーダーして頂いたT様は、この靴が8足目のご注文です。これまで内羽根、外羽根、ワンピース、サイドエラスティック、チャッカブーツ・・・ と色々なデザインをご注文して下さいました。


そして、今回はどうしようかということで色々とお話させて頂き、フルブローグにしてトウにオリジナルメダリオンを施そうということになりました。色々お話した結果、イニシャルを1つずつ左右に、自分から見える方向で入れようということになりました。
オリジナルメダリオンは、つま先の形状やバランスも大事ですが、オリジナルだということに価値があると思います。T様らしい、スマートな印象に仕上がったのではないでしょうか。

以上、2足ご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。自分ならこんな素材でとか、こんなデザインでといったご要望の参考にしていただければ幸いです。


ということで、もしご自分ではなかなか決めきれないといった時には、何時でもご相談下さい。スタッフ一同、知恵を絞ってご提案をさせていただきます。

 

 

最後に、一つお知らせです。
今まで多くのお客様にご愛顧頂いておりました甲革のカールフロイデンベルグのボックスカーフを、先日のご注文をもって在庫を使い切ってしまいました。今までご注文いただきましたお客様、どうもありがとうございました。
今後、また新しい革が入荷致しましたら、当ブログにてご紹介させて頂きますので、楽しみにお待ちくださいませ。

こんにちは、工房の田尻です。

寒い日が続いておりますが、皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか?

 

突然ですが・・ジェイアール名古屋タカシマヤでビスポーク受注会をやらせて頂くことになりました!初めて百貨店で開催することになったので、我々もちょっとびっくりしています(笑)。

開催期間は3/14(水)~3/27(火)の14日間なのですが、工房職人が実際に立ち会うのは、3/17~18、3/24~25の2回の土・日曜日になります。ですから、職人と直接やりとりをしてオーダーできるのは事実上この4日間ということになりますね。ビスポークに興味をお持ちの方、またオーダーをお考えの方がいらっしゃいましたら、事前に下記の担当者へお問い合わせ・ご予約を頂ければ幸いです。

 

お問い合わせ先:ジェイアール名古屋タカシマヤ  7F紳士靴売場 担当者:加藤、村山

 名古屋市中村区名駅1-1-4   052-566-8186(直通)

 ※基本価格 ¥246,750(税込)~

  納期 約6ヶ月(オーダーの内容により変動することがございます)

 

実は、今回のビスポーク受注会をジェイアール名古屋タカシマヤでやらせて頂くことになったのは、「リーガル日本上陸50周年記念フェア」の特別企画なのです。

この企画に当たって、タカシマヤ様売場担当の方には弊社にお越し頂き、ビスポークでの足計測の仕方、製作工程等を見たり、体感して頂きました。ビスポークというのは、出来上がったものを買って頂くことと異なり、お客様と共に「作品」を作り上げていくプロセスの結果なので、そういったエッセンスを作り手と売り場の双方のスタッフ同士で共通意識を持つという事が非常に重要になってきます。モノだけではなく、環境面においても既製靴とは違うものだと思います。

 

 

2.jpg 

我々も百貨店で受注会をやらせて頂くのは初めてのことなので、非常に緊張しておりますが、精一杯対応させて頂きたいと考えています。ご興味があれば是非お立ち寄りください!

なお、職人は田沼が担当いたしますが、4日間の滞在中は、靴づくりの主要工程を実演する予定です。普段、職人が靴を作るところは中々見る事が出来ないと思いますので、こちらも是非見学にいらして下さい。素材も色々皆で話し合い厳選した甲革30~40種類をご用意させて頂く予定です。

 

たくさんのお客様のご来店を心よりお待ち申し上げております。

 

 


 

 

 

こんにちは、工房の田沼です。

今回も、729日のレポートに引き続きホーウィンのコードヴァンブランデーカラーの靴をご紹介いたします。

こちらも前回のチャッカブーツ同様、コードヴァンの素材感を生かしたカジュアル寄りの靴に仕上がりました。

Uチップのバランスや羽根の大きさ、木型のトゥの形などホーウィンの持つ雰囲気を最大限に引き出せる形をお客様と入念に話し合い、模索しました。その結果、お客様にも大変気に入っていただけた、と思っております。

ホーウィン独特の油分を多めに含んだコードヴァンは、これから履き込んだ後のシワの入り方や雰囲気がとても楽しみです。

ところで、「靴のデザイン名の使い分けはどのようにしているのか」とたまに聞かれることがあります。例えば、今回の「Uチップ」とは、U字形の革片(チップ)を甲の切り替えに用いた(外羽根の)デザインという定義ですが、様々な呼び方があるのは皆さんもご存知だと思います。

幾つか例を挙げてみると、エプロンフロントダービー、ノルウィージャンダービー、ノルウィージャンブルーチャー、ブラッチャーモカ等です。

何れもUチップの部分をエプロンに見立てたり、モカシンの1種である事からその起源であるノルウィージャンとし、外羽根を表わす「ダービー」や「ブルーチャー(ブラッチャー)」を組み合わせてその名称としたものです。

どの呼び方でも良いと思いますが、今回のご注文ではアメリカの素材を使ったアメリカの匂いのする靴というのが一つのテーマでしたので、アメリカの影響を受けた日本的言い回しの「Uチップ」を採用してみました。やはり、「ダービー」とつくとイギリス的な感じになりますからね。

靴に関わる言葉では、人名や地名など色々なものがあるので、時々我々も混乱(?)することがあります。でも、そんな時は、企画担当者に尋ねたり、資料室で文献に当たったりして何とか答えを見つけています。

もし皆様も、名称などで何かわからないことがありましたら、遠慮なくお尋ね下さい。

 

 

 こんにちは、工房の田沼です。
今回は、昨年10月の「REGAL TOKYO」リスタートに際して開催した「ビスポークフェア」でご注文を頂いた「ホーウィン社」のコードヴァンを使った靴をご紹介させていただきます。
 「REGAL TOKYO」のビスポークは、甲革の品揃えで、水染めコードヴァンの種類を豊富にそろえていることが一つの特徴です。通常のブラック、ワイン、ネービー、タン、カーキに加え、藍、柿渋、茜と普通ではなかなか手に入らないものを用意しています。
前回のビスポークフェア開催に当たっては更にホーウィン社のコードヴァンを何とか手配し、ブランデーとワインの2色も用意させて頂いたのです。
今回ご紹介するのは、ブランデー色で作らせていただいた靴です。
デザインはフルブローグのチャッカブーツで、底付けはノルウィージャンウェルトにしてカジュアルに仕上げました。全体に重厚な雰囲気を出しつつも、ブランデーの持つ軽快な雰囲気を損なわないように気をつけ、木型やデザインのバランスなどを、お客様、パターン製甲の佐々木と共に入念に話し合いました。その結果は画像の通り、お客様にもご満足をいただき、大変に良い出来映えに仕上がりました。当日、お客様がお召しのデニムとの相性もバッチリです。

 

ブランデーコードヴァン.jpg

 

 

 

 

ところで、ホーウィン社のコードヴァンは、我々が日頃使っている国産の水染めコードヴァンと比べると油分を多く含んでいるので、厚みはしっかり確保されながら、しなやかな履き心地が感じられる素材と言えそうです。釣り込みなどの作業をしていて、そのしなやかさと成形性のよさを実感いたしました。そして、その仕上がりは、コードヴァン本来の良さのでた透明感のある風合いと独特のツヤ感がたまらない1足になりました。


 

現在、ホーウィンのコードヴァンの在庫はありませんが、また他にも面白い素材が入手できましたらフェアなどを開催して行きたいと考えていますので、どうぞお楽しみに!

 

 

 

 こんにちは、工房の田沼です。
ここのところ暑い日が続きますが、7月といえば、人類が初めて月面に着陸したのは今から40年以上も前の1969年の7月のことなのですね。アメリカが繁栄の頂点にあった頃で、このニュースに興奮を覚えるだけでなく、アメリカのフロンティアスピリットを感じたものだと私も親や先輩から聞いたことがあります。
さて、今回は先日納品させていただいたビスポークのご紹介です。


a20type-300x400-454.jpgこのお客様は、昔からリーガルを好んでお履きいただいていて(ありがとうございます!)、そんな中でも2112というプレーントウのモデルを特に気に入っていらっしゃるとのことでした。
しかし、既製品の2112は履き始めに小指が当たってしまい、履き慣らすまでに時間がかかってしまうという理由からオーダーをしていただいたのでした。
仮縫いでは、小指部分が当たるということは解消されたものの、もう少しタイトにした方が良いところが数箇所ありました。そして、お客様がお望みである「クラシックなアメリカ靴」の雰囲気がもうひとつ出ていないように感じました。
そこで、木型のフィッティングの修正、プラスつま先を短くすることにしました。デザイン面に関しては、2112の特徴である羽根部に施されている穴飾りのバランスや羽根の大きさなどを型紙、製甲の担当である佐々木とともに探りました。また、底付けも昔のアメリカ靴のそれを意識したウエルトや底材などの仕様にしました。
その結果、お引渡しの際に、お客様から「イメージ通りです」とのお言葉をいただきました。
お客様からのそういったお言葉や、ご満足そうな笑顔を拝見いたしました時に、職人としては、一番の喜びを感じることができます。
履きこんだ後の雰囲気もとても楽しみな靴に仕上がったと思っています。是非、この「クラシックなアメリカ靴」で確かな1歩を踏み出していただき、それがお客様の大きな飛躍の一助になることを期待しています。

 

こんにちは、工房の田尻です。


今回は、先日、納品が終わりました「H様」とのビスポークのやり取りの中で、改めて感じたことを書きたいと思います。
 

    「H様」とは、2008年末に初めてビスポークシューズのご注文をいただいてから、お付き合いさせていただいておりますが、

既に今回の納品で8足目です!


 「H様」は、いつも納品の際に次の靴のデザインを考えてこられ、私と一緒に具体的にどんな靴にしようか と検討されます。

私は「内羽根ならこんなタイプで・・・」というように、定番的なデザインを提案してしまう傾向があるのですが、「H様」は非常に自由な発想で

「こうやってみたら面白いと思うんですよ」とデザインや革の選定など、いつも新しい刺激を与えて下さいます。


  このように「H様」と一緒に決めた仕様を、今度は私が型紙・製甲を担当する佐々木に伝えて、「これは技術的に厳しい」、

「これはこうやった方がきれいに製甲が上がるのでは」などといろんな意見を二人で出し合います。そうやっていろんな角度から靴を眺めて、

話し合いを重ねながら今回の靴も出来上がったのでした。


   木型も1足目と比べるとだいぶ形が変わっています。セオリーは大事ですが、やっぱり履いて判ることの情報の方が圧倒的に多いですし、

ダイレクトに実感できます。お客様には、そうやって木型を修正することにより得られるビスポークのフィッティングの醍醐味や愉しさを

味わって頂きたいし、その為に自分も日々頑張らなきゃいけないと思います。


今回のお渡しで、改めてそんな気付きが得られたように、感じました。

 

3/11に起きた地震の後、多くのお客様から励ましのご連絡を頂きました。こちらは怪我人もなく無事にやっております。

この場を借りてお礼申し上げます。

こんにちは、工房の田沼です。

これまでにもお知らせしてきたとおり、本日10月8日()よりビスポークシューズ受注会が始まります。先週の「REGAL TOKYO REPORT」の最後に触れていたサンプルは、ご覧のようなストームウェルトを360度回したアメリカンタイプのプレーントゥで仕上げました。ホーウィン独特の風合いのあるコードヴァンは、デリケートな面もあり、是非一度ご覧いただきたい素材です。ダークバーガンディの革も見本として展示いたしますので、既成の靴との違いなども感じていただけるかもしれませんね。

また、今回は10月17日(日)までの期間中ずっと私と田尻が交代で、待機しております。スケジュールは、私、田沼が9、10、14、16、17の5日間、田尻が8、9、11、12、13、15の6日間で、その間は「釣り込み」等の工程をする予定です。ビスポークの靴づくりをご覧になりたい方がいらっしゃいましたら、お気軽にこの機会にお立ち寄り下さい。

11月にラウンドトゥの新木型でオーダー会を開催する九分仕立ての話などもご紹介できれば、と思っております。たくさんのお客様のご来店を銀座でお待ちしております。

こんにちは、工房の田沼です。実は、長年にわたって歴史を築いてきた千住の地を離れ、(株)リーガルコーポレーションは8月23日()に新浦安へ引越しいたしました。それに伴い、ビスポーク工房も引越し、1ヶ月が経ちました。真新しい工房に作業机や機械を入れ、新鮮な気持ちで頑張っています。工房は、靴づくりの様子が外からわかるようにガラス張りになっていて、私達にとっても開放感あふれる空間です。実は、革や木型など全部納まるかなあ、と思っていたのですが、なんとかきれいに納まりました!(ほっ)

この新しい工房からたくさんの靴を送り出して、たくさんの方にお履き頂きたいという思いもあり、10月8日()からビスポークシューズ受注会を開くことにしました。その内容は、先週の「REGAL TOKYO REPORT」でも少し触れていましたが、素材によるスペシャルが・・・あのホーウィン社のコードヴァンです!ホーウィン独特の油の入ったしなやかさと味わいのある深い色合いがとても魅力的です。ただいまフェアーに合わせて、この革を使ったサンプルを作製中です。どんな雰囲気の靴が出来上がるのか、作りながら今からわくわくしています。


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 また、今回はさらにJ・レンデンバッハのオークバークソールが期間限定でアップチャージなしでお選びいただけます。この底材は、かなり締りがよく、作り手にとっては底付けするのにいつもよりチョッと大変なところがあります。ビスポークシューズを何度もオーダーされた方の中には、その堅さをお好みにならない方もいらっしゃいます。そんなコードヴァンやオークバークソールにご興味のある方は、是非一度現物を見に銀座までいらして下さい。私と田尻が交代で、お待ちしております。

こんにちは、ビスポーク工房の田尻です。

  今回は、最近お渡ししたオーダーシューズを、お客様のご了解がいただけたので、ご紹介させて頂きます。


    この靴は、そのお客様の3足目のご注文となるジッパー付きのブーツで、素材は、黒のイタリア製カーフと腹子(ハラコ)のコンビです。お客様が以前にご来店された際、この腹子の美しさに惹かれ、オーダーを即決されたのです。


  腹子革とは、胎児から生後間もない仔牛の毛皮のことで、英語では「Unborn Calf」といいます。その為、革自体も非常に数が少なく入手が困難です。大きさも小さいのですが厚みも薄く、大変しなやかで柔らかいという特徴があります。今回使用した腹子革はとても上質で、毛並みの肌触り、光沢感は「素晴らしい」の一言に尽きます。


 このようなデリケートな革とイタリア製の光沢のあるカーフの組合せは、作り手にとっては、かなり気を使うことが多いのですが、形になっていくにしたがって、その絶妙なハーモニーが際立って表現されるようになりました。


オーダーをされたお客様は、非常に華奢な足型の方なので、細みのラウンドトゥにこの繊細な素材はとてもマッチしたと思います。そして今回は同じ素材でベルトもお作りになりました。こちらもスターリングシルバーのバックルに腹子革の光沢感がとても合います。


「ハラコ」という表示がされているものは、ポニーなどを使っていることが多いので、なかなか本物をご覧になった方もいらっしゃらないのではないでしょうか。今回ご紹介させていただきましたが、この希少素材にご興味のある方は、早めにお問い合わせ願います。在庫も「文字通り」限られていますので。

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